海外留学制度について
海外へ留学を希望する場合、大きく分け2つの方法があります。
1つ目は、群馬大学の海外協定校へ半年~1年、交換留学生として留学する方法です。原則として、本学に学費を納めることで、留学先の大学には学費を納めなくてよい、という取り決めをしています。また、単位互換制度により留学先で取得した単位を本学で認定する制度があります。
2つ目は、本学の海外協定校で実施される2~4週間程度の短期研修プログラムに参加する場合です。こうした短期のプログラムでは、英語などの語学研修や異文化体験の研修を受講し、修了後に教養科目として単位の認定を受けることができます。
また、上記の2つの留学、研修に対しては、成績など一定の基準をクリアすると奨学金を受けることもできます。
群馬大学海外英語研修コース(キール大学)
研修場所:Keele University, Staffordshire ST5 5BG, UK
キール大学 語学研修を通じて出会ったもの
今回のキール大学の語学研修を経て、私は英語を学ぶことのほか以外にもたくさんのことを体験することができました。プログラムに応募した当初は、純粋に英語力を向上させること、英文化に触れて理解を深めることなどを目標にしていましたが、キール大学に到着してメンバーといろいろな場所に行き、先生方をはじめとする方々が私たちを歓迎してくれたことなどを通じて、海外の人と交流することの楽しさを教わりました。
寮生活のときには自分たちで食材を買ってキッチンで料理を作り、休日にあたる日には自分たちだけでイギリスの有名な各所を訪れるなど、海外旅行や日本にいるときでは体験できないさまざまなことに取り組みました。チェスターやリバプール、バーミンガム、ロンドン、ストーク・オン・トレント等に行った日は、たくさんの歴史的建造物を見ることができ、買い物を通じて現地の人々と交流できました。リバプールでは主に雨と寒さのせいで、ロンドンでは主に雨とバスのせいで計画が滞りましたが、いろいろなトラブルを経てメンバーとも仲良くなり、今ではそれもいい経験になったと思います。大学内のイベントではPre-sessional Students、International Studentsの人たちと友達になり、International Ball(パーティ)にも参加しました。初めて世界中に友達ができて、感動を覚えると同時にとても幸せな気持ちになりました。加えて大学内では授業の一環として、最終週に公開のプレゼンテーションも行いました。このResearch Projectでは、プレゼンテーションのためにキールの敷地内でインタビューをして回ったり、現地の大学生と同じように図書館で時間外の作業を行ったりしました。ホームステイ先では、ホストファミリーに行きたいところに連れて行ってもらったり、食事を一緒に食べたりしました。自分の言いたいことをうまく口にすることができず困っていると、優しく聞き返して手助けしてくれて、さらにおいしい紅茶や朝食や、お菓子などを毎日いただいて、2週間のホームステイ期間でしたがイギリスの家庭の雰囲気を肌で感じることができました。
これらの体験を通じて私は、語学力を鍛えたと同時に、たとえ英語で完璧に話せなくても、伝えたい意思があればどんな人でもほとんど答えてくれるのだということを、身をもって体感しました。当たり前のことですが、このことは私にとって、英語を学ぶことの意義を少し変えてくれたように思います。
この研修で私はたくさんの人やものに出会って、たくさんの貴重な体験をしました。行く前は心配なことだらけでしたが、帰ってきた今では、むしろもう一度行きたいと思うほど楽しいことが多かった研修でした。本来の目標も達成でき、国際交流などの面でもたくさんの実りがありました。群馬大学の国際交流課の方々、一緒に行って帰ってきたメンバーや私たちのサポートをしてくれたキール大学のユアンをはじめ、両大学の数えきれないほど多くの人に感謝しています。
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群馬大学海外英語研修コース(キール大学)
研修場所:Keele University, Staffordshire ST5 5BG, UK
豊富な経験こそ成長への近道
「成長したければまず行動しなさい」。様々な啓発本で、このような言葉を目にしてきました。その度に私は流して見てきました。しかし、今回の研修でこの言葉を身にしみて経験しました。
今回の研修に応募することも、様々なことをできないと流してきたような私にとっては大きな挑戦でした。まず、私は生まれも育ちも群馬で、群馬から一歩も出たことがありませんでした。もちろん、家族と長期間離れて生活することもありませんでした。そのため、そんな狭い世界で生きてきた私が、一ヶ月も日本を離れて生活できるのか。「留学」という前に「生活」への不安が多かったのです。そんな私がこの研修に参加したこと自体が、まず一つ変化できたことでした。
イギリスについて、まず授業はすべて英語で行われました。そのこと自体に抵抗はありませんでしたが、私は英語の発音に自信がないため、英語で発言するときに声が小さくなる癖がありました。しかし、英語を母国とするこの国ではそれは通用しません。そこで、私は自分では少し大きいと思うくらいの音量で店員さんとだったり、先生と話しをすることを心がけました。すると、だんだんとスムーズに外国の方と話をすることができるようになったのです。そして自分の英語に自信がついて行きました。
また、授業では何回かプレゼンテーションがありました。人の前に立って発表すると言うことが、年齢が上がるにつれ苦手になっていき、最近ではそのような機会すら減っているため、プレゼンテーションをすることは日本語ですら不安がありました。しかし、どのようにしたら分かりやすい発表になるか、興味の湧く発表になるか、と考えて毎回プレゼンテーションをしました。すると、後半には、先生に英語がとてもはっきりしていて分かりやすいと褒めていただきました。このことは、本当にうれしかったです。また、発表をしながら、自信を持って話せていると自分でも感じることができ、楽しむこともできました。
さらに、三週目からはホームステイが始まりました。私は、このホームステイをするにあたり、自分で決めていたことがあります。それは、辞書を使わないことでした。会話をするにあたって、逐一辞書を引いていたら、スムーズにコミュニケーションが取れません。自分のためにもならないと考えたためです。幸運なことに、私のホストマザーは私とたくさん会話をしてくれる方でした。テレビもラジオも基本的にはついていないので、たくさんの事を話しました。実を言うと、最初は英語での会話にとても疲れてしまっていました。それでも、この貴重な機会を無駄にしたくないと思い、たくさん話しをしました。するとだんだんと英語が自然に出てくるようになりました。これは本当に自分でも驚いたことでした。単に英語を話すスピードが上がったということもあると思いますが、頭の中で日本語を英語に変換しているという感覚が少なくなってきたのです。最後には、もっと英語で話したいと思うようになっていました。どんなに教科書で勉強するよりも、実践することが上達への近道だとはっきりと分かりました。
日本へ帰る飛行機では、外人の方が隣に座っていました。私の手荷物を荷物入れに入れてくれたことがきっかけで、話をしました。どこから来たの?次はどの飛行機に乗るの?といった、簡単な会話ではありましたが、それがスムーズに、楽しんでできて、自分でもこんなにスムーズに話せていることに喜びを感じました。するとその外人の方が、私の英語を褒めてくださいました。成長できたと実感することができ、本当に嬉しかったです。
このように、様々な経験が積み重なって、私は大きく成長することができたと感じます。英語力も向上しましたが、何より、以前より自分に自信がつきました。それは、この研修での新しい出会いのおかげでもあります。先生、ホストファミリー、送り迎えをしてくれたバスドライバーさん、そして共に一ヶ月間生活した仲間。すべての出会いに恵まれました。一歩踏む出すことで、たくさんの経験をすることで、こんなにも素敵な思い出ができるのだと分かりました。これは今までの視野の狭かった自分にとって大きな財産です。このことに気づけたことも、大きな成長です。この経験を無駄にせずに、成長できた自分をさらに成長させることができるよう、これからの大学生活を送りたいと心から思いました。本当に素敵な経験でした。
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